Nov 2, 2008

持つべきものは.....!

私が仲良くなる人というのは、ところ変わっても皆性格が同じようで、最近店によく来てくっちゃべってる女の子は、高校時代やサラリーマン時代の仲のいい後輩によく似ているし、『株が上がったら「仏画」を買うよ!』と言っていたお兄ちゃんは、株は上がるどころか急降下なので、さすがに『仏画はまだ?』とは言えないが、店に顔を見せてくれる度にいつも1時間以上くっちゃべっていて、彼もかつての親しい後輩や知人によく似ている。つまり、私のこの性格とウマが合うのは、こういった性格の人達なんだと改めて実感した。

さて、その「株屋」のお兄ちゃん、以前「シルバージュエリー」を自分でデザインし販売していたそうで、『今度シルバーリングのサイズの直し方、教えてあげるよ~!』と言ってから早1ヶ月、『いつになるかわからないけど、でも約束は必ず守るから....。』と言っていた通り、夕べ工具一式をダンボールに入れて店に来てくれた。

「シルバージュエリー」は「ストーンジュエリー」と違って、なかなか応用がきかない。特に指輪は、サイズが合わなければそれまでで、だから中途半端なサイズが売れ残ってしまう。その辺のシルバーの泣き所を、かつて取り扱っていただけによく知っており、素人丸出しの私に救いの手を差し伸べてくれた、という訳だ。しかも、ただの好意(彼曰く「おせっかい」)なのだから、ホントにありがたい。

『さて、初心者なので、今日は取り合えず指輪を大きくする、小さくする、だけ覚えましょう。』
サンプルのシルバーリングまで持参してくれて、まずは一連の作業を丁寧に見せてくれた。糸ノコで指輪の一方を切り、少し幅を広げ、そこへ何やら薬を付け、熱したシルバーの破片と、同じく熱した「銀ろう」とやらを載せ、再び熱して合体させる。その後は電動ヤスリで、粗い目のものから細密のものまで順にパーツを取替え、丁寧に丁寧に磨く。非常に地味な作業だが、これらの工程をコツコツ順番にやらないと、仕上がりに大きく差が出る。さらに別の電動ヤスリで磨きをかけ、2号サイズほど幅の広がった、ピッカピカのシルバーリングの完成。独学とは思えないほど、見事な手さばきだった。

『さて、じゃあサイズを縮める方が簡単なんで、そっちをやってみましょう。』
ということで、私の挑戦が始まった。、彼と同じようにまず指輪に切り目を入れ.....あっ、糸ノコが曲がっちゃった!指輪を開き.....あっ、今回は縮めるんだった!電動ヤスリで磨き.....だんだんシルバーが薄くなっていくんですけどぉ~。さらに別の電動ヤスリで磨きをかけ.....あっ、指輪が吹っ飛んだ!..........で、ピカッ、ぐらいのイビツに縮んだリングが完成。

『まっ、最初はこんなもんでしょう。後はやっていって、わからなくなったらいつでも連絡して!』
と名前と電話を交換し、無事終了。私の無様な手つきを横でイライラしながら見ていた夫は、『俺なら絶対良いものが作れる!』と豪語していた。そうでしょうねぇ~、私もそう思う。少なくとも、私よりはうまいでしょう。

Tさん、お世話になりました!何もお返しができないので、一日最低1回は、株が上がるように祈っています。またヨロシクねぇ~!!