Dec 21, 2010

クリスマスの事情


今日は保育園でクリスマス会だ。何週間も前から飾りやブローチなどを作り、クリスマスソングを練習してきたチビ達の集大成の日でもある。クリスマスらしいクリスマスを初めて過ごすチビが、どんな笑顔で帰ってくるのか、朝から非常に楽しみだ。

チベット仏教が深く根付くモンゴル人の夫は、これまでクリスマスのイベントをしたことがない。最近では故郷の街中にも、多少のクリスマスデコレーションはされるそうだが、日本の比ではない。私にとってクリスマスのイメージは、断然ファミリークリスマスである。イブには家族揃ってケーキを食べ、翌朝には必ず枕元にプレゼントが置いてあった。母と姉と3人で作ったケーキと、父が買ってきたケーキがダブってしまうという、夢のようなハプニングもあった。また、願い通りのプレゼントが贈られず大泣きした翌日の晩に、自分の自転車の籠に欲しかったおもちゃが入っていたこともあった。どれもこれも懐かしい、素敵な想い出だ。

そんな一大イベントを宗教の垣根を越えて我が家でもと思い、1ヶ月前から着々と準備を始めた。我が家のサンタはネットが得意で、早々にチビが熱狂していた「トイストーリー」の等身大バズ人形を格安で手に入れ、店の棚の奥深くに隠し置いた。しかし、チビの心は最近では専ら「アンパンマン」に移り、これはまずいと危惧したせこいサンタは、昨晩ツタヤで「トイストーリー3」を新作にもかかわらずレンタルし、チビの「バズ狂」を再び呼び起こさせようと策略を図った。その甲斐あって、単純なチビは今朝はすっかりバズモード。しめしめ、とほくそ笑むせこサンタ。

まぁ、ファミリークリスマスなんてこんなものです。それぞれの家族の事情の中で、出来る限りのことをやればいいのです。

クリスマスケーキはたぶんホットケーキ。
だって私、生クリーム嫌いだから。
これも大事な家族の事情です。

HappyMerryChristmas ♪♪

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Nov 18, 2010

俺がついてるぜ~♪


前回のブログから、いつの間にか1ヶ月が経っていた。

この間に何をしていたかと言うと、チビが「おたふく風邪」にかかり自宅待機1週間、今年最後になると思われる大掛かりな発注業務を2週間、「おたふく」が治ったのにまた風邪をひいて中耳炎になったチビの看病3日間、納品があってその仕分け作業に5日間、といった感じだろうか。

「おたふく」に関しては、予防接種をしたのにも関わらず既に感染していたようで、子供のためと思い泣く泣く支払った予防接種代5,000円が丸々ムダになってしまった。
美男子になった時の「パタリロ」のような下膨れ顔で『ママ~、ほっぺが痛~い.....。』と毎晩泣きついてくるチビを見て、可哀想に思いながらもついつい『ぷっ!』と吹き出してしまう不謹慎な母親だったが、大事に至らずに済んで何よりだった。

1週間近く保育園にも行けず痛みと闘っていたため、多少吹き出しながらも気の毒に思ってブックオフでおもちゃを物色していたところ、「トイストーリー」のビデオ1・2巻を100円で見つけて見せたところ、これが大いにチビの心を捉え、ほんの少し前まで『大きくなったらアンパンマンになるんだ!』とほざいていたくせに、『大きくなったらバズになるんだよ!』と早や心変わりをしていた。まぁ、子供なんてこんなもんなんでしょうね。

「トイストーリー 3」は公開されたされたばかりだから、このビデオが100円で売られるまでにはまだまだ時間がかかるだろう。その頃には「何とかライダー」や「何ちゃらマン」になりたがっているかもしれない。

それより何より、ママが早く3を観たいのよね。
早く中古が出ないかなぁ~。

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Oct 19, 2010

元気100倍


日曜日、お客様からチビへ「アンパンマン」のアニメのDVDを頂いた。「アンパンマン」はもちろん知っているし、顔だけなら画像を見なくても書ける。しかし、アニメを見たことは一度も無く、「アンパンマン」がどれだけ子供のヒーローで、どれだけ勇敢なのか知りたくて、ワクワクしながらチビと一緒に見てみた。

見始めてわずか数分で、度肝を抜かれた。お腹を空かして泣いている別の惑星から来た子供に、自分の頭のアンパンをちぎって食べさせたのだ。ちぎれた頭は変形したままで、子供も美味しそうにアンパンを食べている。幼児アニメとは思えないような設定に感じたが、食い入るように見て楽しんでいるチビの姿に、私はもう大人になってしまったんだなぁと、つくづく感じた。

今朝も相変わらず「アンパンマン」に夢中になっているチビを見て、「アンパンマン」の背景を知りたくなり、店に着いてからネットで調べてみた。どうやらその着想には、作者の従軍経験から得た「正義」とは何か、という理念がベースとなっているらしい。『正義の味方だったら、まず食べさせること。飢えを助けること。』そして、『本当の正義とはけっしてかっこうのいいものではなく、必ず本人も傷つく。』ということだそうだ。
なるほど......。

実際に飢えたことはないが、学生時代親からの仕送りが無く、バイト代だけで生活費全てをまかなっていた。だからバイトに行きたくないような日でも、ここで行かなければ食べることも寝ることも出来なくなる、という恐怖感をいつも抱えていて、スーパーでは安い食材を探すのに必死だった。ある日、家庭教師のバイト先で出されたクッキーが非常に美味しくて、同じものをスーパーで見かけた時、自分のバイト代ではかなりの贅沢な代物だったため、買うのを我慢した。社会人になって再びスーパーで見かけた時、思わず大量に買い占めてしまった。戦場での飢えとは比較にならないが、「食べられない」ことの苦しみや恐怖は、多少は理解ができると思う。

蛇足だが、「アンパンマン」の餡は作者の好みで「粒餡」らしい。
何だかスーパーで普通に売っている、安い「アンパン」が食べたくなってきた。

がんばれ、アンパンマン!!

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Oct 5, 2010

ママの心と秋の空


どこかへ繰り出したくなるような爽やかな秋晴れの今日、ポストの中に旅行の割引クーポン券が入った手紙が届いていた。お決まりの河口湖・軽井沢・蓼科方面と共に、以前住んでいた千葉のすぐ近くの海の宿も紹介されていて、見慣れた景色もカメラの写し方で随分変わるものだと、苦笑いしながら見ていた。

大人2人に未就学の子供一人、一泊二食付きで平日4千円、しかも今チビが愛して止まない「機関車トーマス」のアミューズメントパーク「トーマスランド」もすぐ近くという、大人にも子供にもGOODなプランがあった。リゾートへの旅には基本的に興味が無い私だが、たまには息抜きもいいかなと思い、チラシを読み進めていった。

交通アクセスは電車だと鎌倉から3時間以上、車だと5時間くらいはかかるだろう。電車だとチビは愚図るだろうなぁ、車だと軽自動車で5時間は厳しいなぁ、せっかくホテルに泊まってもどうせ休めないだろうなぁ、などなど色々考えているうちに、だんだん面倒くさくなってきた。旅に関してはフットワークが自慢で、即断即決だった私も、手のかかる3歳のチビ連れとなると、さすがに二の足を踏んでしまう。

それなら泊まらずに日帰りで「トーマスランド」か「ディズニーランド」へ行った方がまだマシかな、という気がしてきた。予約もいらないし、一日頑張って家に辿り着けば、何も考えずにそのまま眠れる。せっかく届いたクーポン券だが、今の我が家にはまだ早いようだ。

もし行くとなっても、年末ぐらいかなぁ。
結局それも出来なくなって、すぐ近くの「江ノ島水族館」か「金沢動物園」あたりになるかもなぁ。

チビが期待するといけないから、まだ黙っておこう・・・・・。

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Sep 28, 2010

I Like Chopin~♪♪


今日の鎌倉は朝から大雨で、こんな天気でも修学旅行の日程が変更できない気の毒な中学生らしき団体が、傘を差しつつ大荷物を抱えながら歩いていた。

商売と洗濯とチビの送り迎えを考えなくてよいのなら、雨の日は大好きだ。ショパンの調べかどうかはわからないが、薄暗い中で雨音を聞いていると、なんだか妙にホッとする。カフェで本を読みながら、窓越しに雨模様を眺めたり出来れば最高だが、これは夢のまた夢。今は天気予報で翌日が雨だと聞くと、ただただうんざりするだけで、心にも時間にも余裕はない。

数日前に、夫の兄嫁から画像付きのメールが送られてきた。夫にそっくりな兄の写真とともに、大草原をバックに甥っ子、姪っ子が並ぶ写真など、夫にとって懐かしい面々の画像だった。私はもちろん、彼らのバックに広がる大草原に目を奪われ、『あぁ、行きたい。』と呟いていた。こんなところでのんびりできたら、夫への小言も半分位になるだろうなと、いつも煩い自分を自虐的に振り返った。

そんなどうでもいいことを考えながらHPの更新に勤しんでいたら、いつの間にか店の入り口から光が差し込んでいた。雨が止んで、晴れ間が出てきていたのだ。しかもなんだか蒸し暑い。寒がりの夫に厚手の長袖・長ズボンを着させられたチビは、また保育園で真っ赤な顔をしながら汗をかいていることだろう。可哀想に......。

お天道様にシャキシャキ仕事をしろと、お尻をたたかれてしまったので、だらだらブログは今日はここまで。...... だから雨の方が好きなのよねぇ~。

Rainy days never say goodbye~♪

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Sep 10, 2010

活きる


今朝は寒くて目が覚めた。
いつの間にかそんな季節になっていたんだなと、走り続けるばかりの毎日で、たまにはゆっくり歩かなければと思い知らされた。

人間はいつかは死ななければならない。その限られた時間を如何にして生きるかは、全て自分次第だ。境遇がどうの、親がどうのは逃げ口上。どんな人生を送るかは、全て自分の努力次第だ。

夕べ来ていただいたお客様、医師から余命半年を宣告されたほどの大病を患っていらした。見た目はガッチリとした体型で、話を聞くまでそんなことを微塵も感じさせなく、溌剌とされていた。残された時間を、普通の人が楽しむ分だけ凝縮して生きる、と話されていた。

自分の努力ではどうにもならない運命がある。逃げ出してしまいたい現実もある。でも、そこでどう踏ん張るか、どう生き抜くかで、笑って死ねるかどうかが決まるのだろう。今、私が余命を宣告されたら、可愛い子供と、訳の分からない外国人の夫を残し、心配で死ぬに死ねないだろう。そんな無念の思いで亡くなられた方が、地球上でこれまでにどれほどいたことだろうか?

以前勤めていた頃、仕事に追われ、自分の時間が持てずに嘆いていた後輩に、『やりたいことがあるのなら、早くやらないと死んじゃうよ!』とよく話していた。職場を辞める時の送別会で、その後輩から最も印象に残った言葉だと言われた。実際にこの言葉は、私の人生訓でもある。長さは人それぞれだが、人生は限られている。だから愚痴や不平を言っている暇があったら、やってしまえ!と言うのが私の考えだ。

やらなければならないことが山積みで、秋の紅葉を見ながらのんびり鎌倉散策をするのは、まだまだ先になりそうだ。次にあのお客様と会う時、私がどんな時間を過ごしていたかを楽しく話せるよう、限りある運命を、大切に生きたいと思う夕暮れだった。

頑張ろうね!!

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Aug 28, 2010

この夏の想い出


人生と言うものは、過ちや失敗の繰り返しで、それを償う時間が無いまま時が経ち、後悔だけが残ってしまう。そんな中で、一番気にかけていたことの当事者から『大丈夫だよ!』と言ってもらえると、これほど嬉しいことはなく、今日はそんな素敵な一日を過ごした。嬉しくて泣き出してしまいそうだったが、一度崩れると立ち直れなくなりそうだったので、そこはビシッと決めておいた。

この夏の、いや、ここ18年あまりの間で、一番いい日だったかもしれない。
一生懸命生きていれば、必ずいい事があると思えるような、ハッピーな一日だった。

暑苦しい真夏の夜、でも心は涼やかな気分だ。
ありがとう。

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Aug 15, 2010

娘、帰る


お盆も最終日を迎え、鎌倉も人出がだんだん少なくなってきた。静かになった裏通りで、一番うるさいチビと夫が出掛けたため、草原音楽を聴きながら少しボンヤリしていたら、ここが鎌倉か大陸のど真ん中かわからなくなってきた。まぁ、確実に鎌倉ではあるのだが、気持ちの上では常に砂漠のオアシスでハミウリをむさぼる少年のように、自由気ままでいたいと思う。

知り合いの店に顔を出しに行ったら、『田舎に帰らないの?』と言われた。田舎、つまり故郷名古屋だ。母は亡くなったが、父は再婚したものの健在だ。普段音信不通とはいえ、チビを連れて帰れば歓待してくれるのは間違いない。しかし、店を閉めて、高い交通費を払ってまで帰る気にはなれない。そんなことをしていたから母の死に目にも会えなかったわけで、親不孝極まり無い娘なのだが、性分だから仕方が無い。

小さい頃から独立心が強く、高校を卒業してから大学で親元を離れて以来、ず~っとこんな調子だ。自分で誰にも相談せずに物事を決めて行く性質で、安定したお役所仕事をパッタリと辞めて開業を決め、外国人の夫に店の保証人はできないと不動産屋に言われたため、やむなく父に保証人になってくれるよう連絡し、そこで初めて結婚と退職と開業の報告をした。当然父は呆れていたが、それでもこれまで親に迷惑もおねだりもしてこなかったため、信頼は厚く、すぐに判を押してくれた。この辺はやっぱり親なんだなぁ、とありがたく思った。

ここまで大きくなったのは、自分一人の力ではない。今、子育てと仕事に追われている自分を見れば、いかに大変だったかはわかる。そんな愛すべきわが子が将来音信不通になってしまったら、きっと寂しく思うんだろうなぁ、とも推察できる。まぁ私の場合、ここぞとばかりに大陸へ繰り出して、こっちから音信不通になってしまうかもしれないが....... 。

後で後悔しないよう、いつか顔を出さなければと、孫を溺愛しながらお墓参りに行くおじいちゃんを眺めていて、チョット思った。

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Aug 2, 2010

ハミウリと少年と私


近くの高級中華料理店で、夏のお勧めフルーツとして「ハミウリ」が売り出されていた。「ハミウリ」は大好きなフルーツの一つだが、美味しそうだと思う前に「ハミウリ」と聞くと、なぜか郷愁を感じる。その理由は、ず~っと以前に読んだ椎名誠の本の一説で、米蘭という砂漠の中のオアシスの村で、少年が顔の幅以上にある「ハミウリ」を頬張りながら、のんびりと家に帰る情景が書かれていた。自分の故郷ではないので郷愁というのもおかしいが、タクラマカン砂漠だの桜蘭だのロプノールだの、いつか行ってみたい所の名前が目白押しの彼の著書の中で、少年があつい風の中を「ハミウリ」を食べながら帰る姿がなんだかとっても愛おしくて、この一説がずっと印象に残っている。

以前勤めていた職場の仕事で、あるセレモニーへの出席があった。行っても行かなくてもいいような仕事だったが、なんとその中の記念講演に椎名誠の名前があった。そのためすぐに同じ係員に根回しをし、係長に出席する重要性を訴え、ちゃっかりと参加した。彼の大ファンではなかったが、私の好きな場所ばかり旅をしていて、しかも感性が似ていたため、彼の旅絡みの本は読破しいつも共感していた。講演会でもきっと楽しい旅の話が聞けると期待して、自由席で皆がほとんど後ろの方の席を陣取る中、前から2番目の真ん中の席にどっかりと腰を下ろし、仕事のことはきれいさっぱり忘れて、ワクワクしながら彼の話に耳を傾けていた。結果は、期待通りの魅力的な旅のエピソードで、帰りの自家用ジープでタクラマカン砂漠まで飛んで行けそうな気分に駆られたのを覚えている。

旅は旅、広大な砂漠や草原に思いを馳せるのは、エアコンの効いた街中の一室でゆったりとしているからであって、そこで暮らす人々にとっては過酷な生活の何ものでもない。でも、エアコンの効いた冷えた部屋で食べる「ハミウリ」よりも、暑くて汗だくになりながら、水分と糖分を身体から欲して食べた「ハミウリ」の味の方が、きっと格別なものであるに違いない。

都会人の空想とわかっていても、高級中華料理店でフォークで食べるわずかな「ハミウリ」よりも、やっぱりあつい風に吹かれながらがっついて食べたいと思う妄想旅人の私である。

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Jul 1, 2010

サッカー W杯 偶然




先日あるお客様がクレジットで支払いをする際、『暗証番号を父親の命日で登録していていつもそれを忘れて困るので、誕生日にしておけば良かった!』という話をされていた。セキュリティの面では誕生日よりも安全だろうが、忘れやすいのも事実で、そのお客様は忘れないように携帯にメモを残しているため、これではあまり意味が無い。

命日と言えば以前このブログに書いたことがあるが、母親が亡くなった時、葬儀場の手配ミスで火葬が3日ほど先送りになり、広い和室の葬儀会場で遺体と三晩共にすることになり、線香番以外にやることがないため、夜な夜なテレビ観戦に明け暮れた。その時偶然観たのが、前回のサッカーワールドカップ決勝戦でのあの「ジダンの頭突き」。サッカーに全く興味が無い私でも、ジダンがどれだけの選手で、決勝戦がどれだけ大事なものかはわかる。葬儀場の大広間で、深夜一人で叫んでいたのを、ワールドカップの話題が出ると思い出す。お陰で母親の命日を知りたいとき、ネットで「ジダン 頭突き」と検索すればすぐに詳細な日付がわかるため、いろいろ助かっている。もちろん危険なので、暗証番号に設定はしていないが。

相変わらずサッカーには興味が無いため、日本中が盛り上がっていた今年のワールドカップも全く観ていなかったのだが、先日のパラグアイ戦の夜、珍しくチビが早くに床に付き、サッカー観戦をしていたがっていた夫も高いびきだったため、どっかりソファに腰を下ろして夫のコーラを盗み飲みしながらテレビをつけると、ちょうど後半戦残り30分だったため、チョット観てみようと思い気づけばPK戦が終わっていた。たぶん日本のサッカーで、歴史に残る有意義な試合だったことだろう。あんなに観たがっていた夫には悪いが、今回も意図しないところで大事な試合を観戦することができ、ラッキーだった。この夜を知るには「PK パラグアイ」で検索すればいいだろうな。

4年後はどんな偶然が待ち構えているかな?
サッカーファンでもにわかサッカーファンでもないが、チョッピリ楽しみだったりする。


Jun 21, 2010

酿皮的季節



ジメジメと鬱陶しい日々が続くので、気分転換にブログのデザインを変えてみた。MyColorの紫をふんだんに盛り込んでみたら、なんだか楽しくなってきた!

机の前に座って着々とこなす事務仕事に比べれば、店の切り盛りはスリルがあって面白いが、いつまで経っても終わりが無いため気が休まらない。とは言ってもいい加減な性格のため、気になって眠れない.....などということは全く無いが、久々に仕事ではない旅に出たい。駅で寝たり、怪しい店の怪しいご飯に舌鼓を打ったり、道に迷った先の家でご飯をご馳走になったあげくに泊めてもらったりと、ハチャメチャやっていた頃の旅が懐かしい。

私が海外放浪に目覚めた頃は、まだまだ学生の海外個人旅行の走りの頃だったため、観光地以外の場所でバックパックを背負いながら地図を片手に歩く日本人などはあまり見かけず、偶然出会えばお互いの情報交換で話しが弾んでおもしろかった。しかし今では、どこへ行ってもどこからか日本語が聞こえてきて、異国情緒を味わいに来たのになんだかとっても残念で、まぁお互い様ではあるのだけれど、チョッピリつまらなくなった。

今日本で人気の「具入りラー油」。以前から中国では大人気の商品で、私も中国の旅でその味を知り、自分への土産にいつも持ち帰っていたのだが、アメリカの同時多発テロ以降、液体の機内持ち込みが厳しくなり、しかも瓶詰めのこの「具入りラー油」は預け入れ荷物に入れることができず、つまりは日本に持って帰れない、と言うことで空港で没収されてしまったことがある。現地では50円以下で手に入るこのラー油も、日本だと400円以上もするため、なかなか買う気になれない。世界が身近になったように見えて、むしろ壁が厚くなったように感じた瞬間だった。

雨が上がって日が差してきたため、外は一層蒸し暑くなり、道行く人の雨傘が日傘に早変わりをしていた。蒸し暑くなればなるほど、ラー油をめ~いっぱい効かせた「酿皮」が食べたくなる。籠の鳥の今は、味の想い出に浸りながら気分だけでも旅をしてみよう。
ムリだ~!!!

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Jun 1, 2010

KABIないバター

早いもので今年も6月、恐怖の「KABI」の時期がやってきた。以前このブログに書いたのだが、乾燥地帯の大草原からやって来た夫は、日本に来て初めて「カビ」を見た。多湿の鎌倉では、油断をすると日本人の私でさえ気が狂いそうになるくらい、次から次へとカビが出現する。日本に住んで3年目になる夫は、すっかり「KABI」の撃退方法を覚え、暇を見つけてはセッセセッセと革靴やコートを外へ干している。よしよし、よく覚えたものだ。

昨日、10年ほど前にチベットを旅したことがあるというお客様がいらっしゃって、チベットを懐かしむ話の中で「バター茶」の話題が出た。そのお客様は最後までどうしても好きになれなかったそうだが、私は日本でバターは好きではなかったものの、身体は正直なもので、チベットのあの極度の乾燥のせいか、いつもグビグビ飲んでいた。今ここで出されたら、懐かしがって一口は舐めるだろうが、たぶんそこまでだろう。こんなに湿気のある鎌倉では、バターの保湿作用は無用である。

そう言えばチベットの寺院では、蝋燭ではなくバターを燃料にした「バター灯」が使われる。そのため寺院の中はバターの匂いが充満し、あっちこっちの床や壁がツルツルしている。現地では可愛い蓮の花を模った「バター灯」が多数売られているため、うちの店でも販売しようとしたところ、仲間に輸出できないと言われた。理由は分からないが、なんだかダメらしい。それ以外にも美味しい天然の塩など、個人的にも欲しい物がたくさんあるのだが、外国からの輸入には色々制約があって、一筋縄にはいかない。

「KABI」とは無縁の爽やかな今日の鎌倉。
湘南の海にでも出掛けて、浜辺でバター茶でも一杯飲んでおいで!.....
なんて夫に言ったら、きっと驚くだろうなぁ。
もちろん言わないし、家にバターも無いけどね。

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May 24, 2010

Virus Burster

チビが保育園に通い始めた途端、風邪をひき、水疱瘡にかかり、また風邪がぶり返しと、免疫が足りないのかしっかりウイルスをもらって来るため、通う前よりも忙しい日々が続いている。これでチビの免疫力もドンドン高まるであろうが、まだまだ「おたふく」やら「はしか」などが控えているかと思うと、かなりうんざりだ。

「水疱瘡」は夫の故郷ではあまり流行らないのか、それとも単に夫が知らないだけなのか、溺愛する我が息子が全身ブツブツのあまりにむごい姿になっていく様子に、非常に驚き嘆いていた。私としては可哀想だとは思いつつも、誰もが通る道と楽観視していて、それよりも夫がかかったことがないかもしれないということの方が恐怖で、『2週間が潜伏期間だからね!蚊に刺されたような痕を見つけたらすぐ言ってね!』と毎日毎日口うるさく言い続けた。結局本人が知らないうちに終わっていたのか、何らかの免疫があったのか、発症せずに2週間が経過した。チビなら医療費はタダだけど、夫だと有料だからね.......。

夫の父は草原一の名医で、取り分け薬草作りの名人だったそうだ。もちろん無資格だが、何かあると皆夫の父を頼ってきたそうだ。また、出産の際に子供を取り上げるのは朝飯前で、夫も何度かその場に立ち会い手伝ってきたため、私が出産間近の際に出掛ける時、念のためにと真剣に鋏を用意していた。その好意(?)は丁重にお断りしたが、これがもし草原での出産だったら、きっと喜んでその申し出を受けたことだろう。

以前モンゴルを旅した時、ホームスティ先のゲルの奥さんから、頭痛や歯痛などの痛み止めに効くからと、小さなオレンジ色の実が付いた「枝」を貰った。常備薬のバファリンを携帯していたため、この「謎の実」を試す間が無く帰国となり、成田で没収されることを懸念して、最終日に泊まったホテルに置いてきてしまった。どんな効き目か試せばよかったと、今でも後悔している。

所変われば医療も異なるだろうが、病気にあまり縁のない夫をみていると、少なくとも免疫力の低下している現代日本人よりは遥かに逞しく、ウイルスに負けっぱなしのチビを草原で育てたいなと、真剣に考えたりする。

あそこなら、私の偏頭痛も起こらない気がするしね。
草原ビジネスでも考えるかな??

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May 11, 2010

養生勝於吃薬

ゴールデンウィークで皆お金も体力も使い果たしたのか、6日以降はどこもかしこも静かな鎌倉である。連休初日にチビの風邪がうつって最悪の体調だったが、既に完治して飲まなくなったチビの風邪薬を取り出し、大人だからと試しに一回倍の量を飲んでみたところ、これが非常によく効いて、翌日にはほぼ体調が復活していた。さすが、病院処方の抗生物質入り風邪薬、症状を緩和するだけの市販の感冒薬とは訳が違う。

なんの医科学的根拠もデータも無いのだが、知り合いの外国人数十人が皆口を揃えて言うことが『日本の市販薬は弱い!』。彼らの国々では例え市販薬であっても結構強いものがあって、医師の処方なしに簡単に購入できると言う。単に自国の薬の方が体質に合っているだけかもしれないが、欧米のみならずアジアから来た外国人も同じように言っていた。確かに日本の市販薬は万人向けに調合されているため、安全第一で効き目の強いものは少ないのかもしれない。

以前チベットへ仕入れに行った帰りの中国の成都で、お腹の調子が悪くなった夫が薬屋で勧められたのが「正露丸」だった。お馴染みのラッパのマークが描かれたオレンジ色の箱で、金額は忘れたが日本で買うよりも相当高かったことを覚えている。今から日本へ向かうのにここで無理をして高価な薬を買う必要はないと、他の中国薬を選択した。別の客にもこの「正露丸」を勧めている姿を見かけ、少なくともこの薬局では相当お勧めの薬のようだった。

私がこよなく愛す(?)「バファリンプラス」。多用すると薬剤による頭痛を引き起こすため、かかりつけの医師からは服用を禁じられているが、医師が処方する偏頭痛の痛み止め薬が切れてしまうと、次の診察まで待てないためこっそり服用してしまう。予防薬のお陰で以前のような1週間も続く激痛は起きなくなったが、まだまだ薬なしでは不安である。『痛くなりそうになったらパソコンを止めて、綺麗な空気でも吸って、ゆっくりと休みなさい。』と言うが、それができれば日本人の偏頭痛患者は激減しているだろう。

まぁ、それでも日々寝込むことなく元気に暮らしている。市販薬で治せる程度のものならば病気のうちには入らないし、多少どこかが痛んでいた方が、健康について予防の意識が働くためいいかもしれない。薬剤頭痛を引き起こさない『バファリンプラスアルファMAX』なんてできないかな~?

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Apr 27, 2010

雨の今小路

チビを園に送り届けてから開店の準備をし、一息ついて外を眺めたら小雨がチラチラ降っていた。どうりでひんやりすると思ったと、足元ヒーターをオンにした。いつの間にか夫もいなくなっていて、しんと静まり返った店内はなんだか妙に居心地が良く、ここで美味しいカフェラテでもあればなぁと思ったが、店のキッチンには何も無かったので、お湯だけ沸かして飲んでみた。まぁ、これでもいいかなと。

色々やりたいことや考えたいことがあっても、時間に追われてなかなかできず、でもこんな風に突然ポッカリ空いた時間は、なぜだかそういうことには使いたくなく、どうでもいいことをしたりしている。まぁ、それも大事な時間かなと。

そんな風にぼんやりしていたら、隣の店の奥さんと店の前を通り過ぎようとしたかつてのお客様から、『雨が降ってますよ~!』と声が掛かった。外に商品を出した覚えが無いのに..... と思って見てみると、外売り用のワゴンが出ていた。犯人は間違いなく夫。なんでこんな天気の日に外へ出すかな~??と、少々イラッとしながら店の中へ仕舞い込んでいたら、どこからともなく夫が帰って来た。『アホじゃない?』と一言言いたい気分だったが、こんな日に喧嘩をするのはもったいなかったので、グッとこらえて黙っていた。私も大人になったものだと。

そうこうしているうちに、外は土砂降りの雨。これはチビのお迎えは車かなと、思考が現実に引き戻されてしまった。まだまだこういう時間を過ごすのは贅沢と言うことの暗示か、そろそろしっかりお仕事をしますかね。

その前に、カフェラテを一杯飲みたいな...... と。

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Apr 22, 2010

ならし子育て

「ならし保育」と新商品の入荷ですったもんだしている間に、桜の花が散ってしまった。そうこうしている内にゴールデンウィークも終わってしまって、若葉も枯葉になっているかもしれない。そんな慌しい日常の中で、なかなか「ならし」から卒業できないチビの諸々の問題が、時間に流されて忘れがちな「母親」という職務を忘れないよう、教えてくれているような気がする。

通い始めの数日は全く泣くことは無く、『そんなに家がイヤだったのか?』と違う意味で心配するほど、意気揚々と登園していた。しかし、給食が始まった途端、状況は一変した。チビのお口に合わない.....。味やスタイルが家での食事と大きく異なっていたためか、元々食に関して神経質だったチビの頑固な性格に火がつき、家から持参した白ご飯以外はほとんど口にしない。先生方もチビの横に付きっきりで、あの手この手で口に運んで下さるものの、リスのように頬に溜め込むだけで、一向に喉を通っていかない。他に同時期に入園した数名の園児達は、チビとは逆に初日から大泣きしたものの、この頃には既に落ち着き、通常保育に切り替わっていて、前から通っていた園児達と見分けがつかないほどになっていた。

いつまでも一人12時迎えが続く中、これでは「ならし保育」の意味が無いということで、給食が食べられなくてもお昼寝を始めてみようと試みたところ、やっぱり問題が勃発。皆が熟睡している間ほとんど眠ることなく、布団を被り、一人でエンエン泣いていた。その声で他の園児が起きだし、色々ご迷惑をかけてしまったそうだ。まぁ、近くに親戚や友人がいないため、これまで一度も親元を離れたことがない中、いきなり『ここで静かに寝ていろ!』と言われても、『それはムリ!』なのはよく分かる。そこへ追い討ちをかけるように、先生や他の園児達との言葉の問題が立ちはだかり、思うようにコミュニケーションが取れない中、チビも日々心労が溜まっていったようで、度々目に涙を浮かべながら『学校行きたくない!』と口にするようになった。

親の立場からすれば、こんな軟弱坊主では将来のためにならない、と崖から突き落としたい気分もあるが、親バカからすれば、こんな小さいうちから神経をすり減らし、どことなく痩せていった(引き締まった?)チビが可哀想に思え、先生が指定した迎えの時間よりも少々早く行ってしまう。やっぱりこう見えても、親ですからね。

そんな中、昨日は園の近くの公園で「花摘み」をしたようで、その花をお土産に持って帰って来た。外遊びやダンスの時間はまるで別人のように、本当に活き活きしているといつも褒められる。広い公園での花摘みは、さぞかし楽しかったことだろう。家に帰ってきてから、以前頂いた「子ども百科事典」を開いて見せながら『これと同じタンポポよ!』と教えると、『タントンポン』とアンポンタンな事を言っていたが、自慢げに隣の店のおばちゃんに見せて説明をしていた。

まだ芽を出したばかりの若葉を、枯れさせてしまわないように。
アンポンタンな母親は、強く心に誓うのだった。

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Mar 26, 2010

千想針

4月からのチビの保育園入園に向け、今その準備に追われている。取り分け、各種袋物の作成が私を追い込んでいる。うがい用コップ入れ二つ、お弁当セット入れ二つ、着替え入れ一つと、ミシンがあれば1時間で完成しそうな数なのだが、ミシンを持っていないため全て手縫い。店の仕事の合間や、チビが早く寝た時に一人ムシムシ作っているのだが、なかなか時間が取れないため、一つ完成させるのに四日がかりだ。市販のものでも十分なのだが、そこはこだわりと言うか単に私の楽しみで、本人が気に入るか気に入らないかは別として、入園後に自分が作った袋を持って登園する姿を見て喜びに浸れるのは、作った者の特権だ。モノを作ることは大好きなので、作業自体は問題ないのだが、元来手先が不器用と言うか雑な性質で、縫い目や布の切り目がガタガタな様子を、手先が器用で繊細な夫が見るに見かねて取り上げようとするので、断固背中で拒否をした。楽しみを取られてたまりますか!

遥か昔の、自分の幼稚園時代を思い出した。大きな教会を伴った、由緒正しいキリスト教の幼稚園だった。地域でもわりとお坊ちゃん、お嬢ちゃんが通っていて、いつも男の子と間違えられるほどやんちゃだった私には、不釣合いだったにもかかわらず、一つ上の姉が通っていたため行きたいとダダをこね、既に募集締め切りをしていたところを特別試験を受け、晴れて通うようになった。ブレザーにベレー帽と、かわいい制服が本当に似合わなかった。男の子と喧嘩をして、よくシスターに怒られた。お金のためか、私の監視のためか、ほどなくして母が幼稚園の事務のパートをするようになった。事あるごとに、幼稚園の近くにあった少々問題のある子供を預かる施設へ入れるよと、よく脅された。自分で選んだ幼稚園だったが、朝からロザリオを持ってお祈りを捧げる規律だらけの毎日が、息苦しくてしょうがなかった。

なぜだか母は、姉の友達の母親とは全く疎遠だったにもかかわらず、私の友達の母親と親しくなる傾向があった。私が幼稚園の授業参観で、大勢の母親達が見ている目の前で「キス」をした男の子の母親と、母が癌で死ぬ直前まで親しい付き合いがあった。もちろんきっかけは私の大胆な行動だったが、親友を作ってあげたと考えれば、なんて親孝行な娘だったんだろう。母の葬儀の時に何十年ぶりかで会い、あの頃の遠い記憶が蘇り、なんとも言えない気持ちになった。

一針一針想いを込めたこの袋は、やんちゃDNAがサラブレットのチビの幼稚園ライフを、一番身近で見守ることになるだろう。
今から申し訳ない顔の『すみませ~ん。』を練習しておかなければね。

チビよ、元気に羽ばたけ!!

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Mar 20, 2010

共立

「うららかな春の一日」という言葉がぴったりな三連休の初日、店の前を賑やかに観光客が行き交うが、天気と売り上げが反比例するうちの店は、残念ながら外の賑わいほど忙しくない。しかしそれでも、天気が良いとやっぱり気持ちが良く、なぜだか妙に嬉しくなってくる。

チベットの正月と中国の旧正月のダブルパンチで、毎年2月から3月にかけて、1ヶ月近く仕入れが停滞する。近頃ようやく市場が動き始め、仕入れ元のうちの仲間達も、徐々にやる気を出し始めた。いつもの商魂逞しい振る舞いを思うと、この正月の「ロンバケ」は恐ろしいほど潔い。帰省して家族と過ごす日々が、彼らにとっていかに大切なものであるかを、物語っているようにも思える。

モンゴル族の夫の、故郷の家族との結びつきは想像以上で、度々『I miss my father!』と口にしている。別に私がパスポートを取り上げて、夫の帰郷を制限している訳ではないが、今の生活状況では、優雅に「ロンバケ」を取って帰る余裕は無く、もうしばらく電話やメールで我慢してもらわなければならない。親離れが早く、故郷にさほど思い入れが無い私は、薄情なようだが『I miss ......』状態になったことはない。それよりもここでの生活を、いかに楽しく、有意義にするかの方が今は重要だ。

鎌倉に来てから2年以上が経ち、友人知人も増え、道を歩いていて『こんにちは!』と、声を掛けたり掛けられたりすることが多くなった。これって何でもないことのようで、すごく大きなことだったりする。また、チビのフレンドリー(馴れ馴れしい?)な性格のおかげで、近くのスーパーの従業員に知り合いができ、更に4月から晴れて保育園に入園することになったため、この先もチビを通して、ママ友達ができていくのだろう。知り合いが全くいなかったこの町で、一つ、また一つと、友達の輪が広がっていく。

そんなことを考えていたら、5年ほど前に日本語を教えていた、本国に帰った中国人からメールが届いた。授業が終わってからずっとご無沙汰で、久々に元気な彼の姿を見て嬉しく思うとともに、ここにもまた一つ輪が広がって、どこかの長寿番組の台詞状態だなと、一人で突っ込んで笑ってしまった。

この調子で行けば「ロンバケ」が取れる頃には、友達巡りで世界一周ができるな。
後は先立つものだけか..........。

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Mar 10, 2010

装着せよ。強き自分

テレビのCMで度々『ホーームズッ!!』と言う雄叫びと共に流される、映画「シャーロック・ホームズ」の宣伝。私の好きな俳優の一人であるロバート・ダウニーJr.が主役のため、分かっていてもついつい振り返って見てしまう。あ~、映画見たいな~。しかしうるさいチビと夫がいるため、どうにもままならない。TSUTAYAしたとして、それを見る時間もないし....。最近見た映画と言えば、店の奥でチビと一緒に見た『ジャングル大帝』くらいだ。まぁ、これも懐かしくて、結構おもしろかったけどね。

私の映画好きは、たぶん父親譲りだろう。母は映画や音楽など、無形文化にお金を費やすことにあまり興味を示さず、家や家具、宝石など、後に残せるものに投資したがった。ロマンチックな男性と、現実的な女性との違いかもしれないが、その点では男性的思考の私は、父と気が合い、よく一緒に出掛けたものだった。今のうちの店の「チベットジュエリー」という商品を、神秘的に受け止めて購入して下さる男性のお客様と、アクセサリーの一つとして捉える女性のお客様との違いにも、この辺りの性差が感じられる。

機内で見た映画のせいで、チベット行きを決め、挙句の果てにチベットの店を開いた私は、ロマンチックな思考の中で、現実的な女性の行動が伴ったようだ。しかし店を開いたことは、私のロマンチックな放浪の旅を「一時中断」させることに繋がり、それは残念な結果ではあったが、その分来て下さるお客様との出会いで、別の形の旅気分を味わっている。現実の放浪の旅の再開まではまだまだ時間がかかりそうなので、せめてTSUTAYAでロバート・ダウニーJr.の『アイアンマン』でも借りて、チビと一緒に見てみようかな。

アイアンチョーーップ!!.... とかあるのかな?

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Mar 3, 2010

百ネットは一見に如かず

昨日、以前勤めていた職場の先輩から、チビ宛に本が届いた。いつもチビの成長に合わせ、素敵な本を見つけては送って下さる。今回は「21世紀幼稚園百科」。4月からの保育園通いに合わせて下さったようで、学校の行事から世の中の生き物、乗り物、食べ物など、子供が興味を抱きそうなことについて解説がしてある、子供版「百科事典」だ。「自分がもう一度子供を育て直すことができたらこんな本を見せたらいいかな、というより自分が子供からやり直せたら読みたかったかな」という思いで選んで下さったそうで、子供のみならず大人の私が見ていてもおもしろい。いつもいつも、本当にありがとうございます。

百科事典といえば、子供の頃名古屋の実家に「世界大百科事典」なるものがあった。小さい身体で1冊3kgはありそうな重たい本を両手で抱え、ワクワクしながらページを開いたことを思い出す。初めは写真付きのところばかり見ていたが、成長と共に文章も理解できるようになり、1ページ毎に繰り広げられる未知の世界に胸を躍らせていた。今ではすっかり情報も古くなって、重いばかりの無用の長物となっているだろうが、もしまだ捨てられていないのならば、是非鎌倉に持って来たい。...... まぁ、夫は嫌がるだろうけど。

インターネットは現代の「世界大大大百科事典」だ。知りたい言葉を入力するだけで、世界中から詳細で最新の情報が瞬時にして手に入る。アナログ派の私でさえ、ネットを始めたばかりの頃は、その便利さと情報の豊富さに時が経つのを忘れて没頭した。今でも分からないことや知りたいことがあると、とりあえずネットで調べる。しかしそれは、ただ最新の、大体の情報を入手したいだけで、興味が沸いてもっと知りたくなると、次は本を買う。それでも飽き足らなければ、可能な限りそこへ飛んで行く。今では店と子供を抱え、以前よりもフットワークは鈍くなったが、やはり「一見」に勝るものは無い。

チビはまだ、大好きな電車のページで騒いでいるだけなので、とりあえず鎌倉駅で事足りるだろう。
恐竜に興味を持ち始めたらどうしようか?
行っちゃう?...... ってどこへ??

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Feb 23, 2010

メープルと滝とオリンピック

テレビでは連日オリンピックが放映されていて、国民のほとんどが自分が日本人であることを改めて自覚している今日この頃、フィギアスケートの男子フリーが特番で放映されていた時、ようやく仕事を終えて帰路につき、ちょうど高橋選手の演技が見られる時間に家に辿り着きそうだったので、スケートファンでもオリンピックファンでもないが少々楽しみにしていたら、リビングでチビがテレビの前のソファを陣取り、他チャンネルの「風の谷のナウシカ」を見ていた。ナウシカなんて、この先きっと何十回も再放映されるんだから、せめて4年に1度のオリンピックくらい見せてよ!と一応言ってみたが、もちろん全く聞く耳は持たず、オウムが大暴走するシーンを見ながら『ママ、見て!虫よ!怖いね~。』と言って喜んでいた。あ~、バンクーバーは遠し。

バンクーバーではないが、以前トロントに行ったことがある。世の中で一番好きな香りである「メープルシロップ」の原産国であるため、滞在中毎日地元のカフェでパンケーキとメープルシロップを堪能し、カナダの大自然にも身を委ね、身も心も胃袋も満たされた充実した旅路だった。が、唯一がっかりしたのが、トロントのクライマックスとも言えるナイアガラの滝だ。テレビの映像などで、度々水しぶきをあげながらダイナミックに流れ落ちる姿を目にしていたせいか、実際に訪れて見てみると「ちっちゃい」。滝よりも上の位置に展望台があるせいか、眼下に静かに流れ落ちていくだけで、あの迫力が全く伝わってこない。ブリュッセルの小便小僧やシンガポールのマーライオンではないが、私の中のがっかり世界遺産登録となってしまった。もっと下から見上げるような展望台にすれば良いのにね。

さて鎌倉は、極寒の先週と違ってポカポカ陽気の一日で、気候が穏やかだとなんだか心も穏やかになる。色んな意味で遠いバンクーバーに思いを馳せながら、近くのスーパーで買った安いメープルシロップを食パンにつけ、トロントの滝を惜しみつつ食べるのも少々乙なものかもね。

頑張れニッポン!

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Feb 16, 2010

進級

毎日寒くて、雨も冷たくて、時折みぞれなんか混じって、更には雪にもなったりして、これでは店で閑古鳥が鳴くのもしょうがない、と気持ちを切り替えてセッセセッセと確定申告の書類を作成していた。モンゴルとチベットの草原で気ままな仕事をしてきた夫には、日本の税システムは毛頭理解できないようで、営業後に書類をかき集め、本を読んだりネットで調べたりと、必死になってやっている私の姿を見て、『うちらは役所のために仕事をしているんじゃない!』とブチブチ文句を言っていたが、そんな論説を相手にしていたらちっとも仕事が進まないので、背中でブロックして一人ムシムシ仕事に励んでいた。

ようやく稼いだお金で税金を払うのはもちろん愉快なことではないが、確定申告の書類を作っていると、その一年間の歩みが見られて面白い。領収証を見れば、あぁ、こんなことがあったなぁと思い出し、売上表を見れば、その時のお客様の顔が思い浮かび、仕訳日記帳はまさに「日記帳」だ。そして決算書で月別の売り上げが出てくると、まるで自分の成績表を見るようにワクワクする。『日本は大丈夫って言うからチベットの仕事を辞めて来たのに、日本は貧しいじゃないか!』と夫はよく言うが、100年に一度の大不況を予想できていたら、とっくに経済ジャーナリストになっていましたよ!と言い返したくなるのだが、意味の無い喧嘩をするのは面倒なので、いつも背中でブロックしている。それでも雨風しのげて、お腹も満たされているんだから、いいじゃないの、ねぇ?

さて、書類も全て整って、後は提出するばかりとなった確定申告。これを出して控えをもらい、全てをファイルに綴じた時、私にとって新たな一年が始まる。今年の「日記帳」にはどんなことを記していけるのかな?「成績表」で赤点をもらわないように、今年も一年頑張らなくては!

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Feb 2, 2010

仏の雪は何度?

雪景色で迎えた2月2日の今日は、開店2周年記念日。
実は開店初日も1年目も、なぜだか天気は「雪」だった。1周年のブログで、『雪女がなんだかんだ...... 』と書いた気がするが、今年もその内容どおりの一日で、薄暗い外の景色を眺めながら、それでも寄って下さるお客様と歓談をして、静かに記念日を過ごしている。

商売なので、もちろん利益を取って商品を売っている。しかし、うちに来て下さるお客様の中には、色々問題を抱えていらっしゃる方も多く、それでも商品を購入して「気持ちが救われた。」など涙ながらの感謝の言葉を頂くと、売るものの一つ一つ、自分の言葉の一言一言に責任を感じる。

以前にも書いたが、私は修行僧でも気功師でもなく、気が短い普通の鬼嫁鬼母で、確かに起伏に富んだ人生は送ってきたが、それも一般レベルだと思っている。それに、仏画や天珠を身に付けたからといって、いきなり病気が治ったり、お金が天から降ってくる訳では無い。ただ、何かに悩んだときや不安なとき、仏画を見たり天珠に触ることで少し気が治まり、前向きに行動ができるようになれば、それは必ず次に繋がる一歩となる。そんなきっかけ作りの店でいられたらと、いつも思っている。

これから3年目を迎えるにあたって、決して明るいばかりではない未来ではあるが、前向きに歩いていき、4度目の雪も是非笑顔で迎えたい。

これからも【蒙根】をよろしくお願いします。

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Jan 26, 2010

普通の日

子供のために店を切り盛りし、お金を稼いで..... と日々奮闘しているが、その子供がおもちゃで店を汚したり、来客中に駄々をこねたりと「営業妨害」をすると、頭の角がどんどん大きくなってついつい怒ってしまい、途端やるせない気持ちになる。まだ世の中がよくわからない3歳前のチビに『少しは考えなさい!』と怒る私の方がチョット考えた方がいいかもしれないが、それでも『初めての来店で気まずい雰囲気の中、子供のプラレールのおもちゃで和みました!』なんてお客様に言われると、私だけが一人キリキリしているようで、何だか笑ってしまう。そんな温かい方々に支えられながら、今日も角の手入れに余念は無い....。

昨日ふとしたことから、私がチベット行きを決意したきっかけの映画「天下無賊」の挿入歌が気になり、ネットで調べた。日本でもひっそりと公開されたそうだが、私はアイルランドへの往復の機内で観た。歌も内容も、日本で上映されたものとは若干違ったらしいが、映画の話は長くなるのでチョット置いといて、今日は曲についてだけ。

ネットは本当に便利で、うろ覚えのあの歌が、ほんの数分で楊坤(ヤンクン)の「那一天」だということが分かった。「那一天」は日本語に訳せば「あの日」という意味。劇中では一番泣ける場面で効果的に使われていて、「那一天~那一天~♪♪ (na yi tian ナーイーティアン~ナーイーティアン~♪♪)」と連呼されるのだが、これが日本語の「泣~いて~泣~いて~♪♪」としか聞こえず、そりゃぁ泣きますよぉ~と勝手に解釈しながら、機内でヘッドフォンを付けて鼻をすすっていた。その曲を久々にYOUTUBEで聞き、気持ちも和み、角も少し小さくなったようだ(?)。


私は気功師でも修行僧でもなく、いつも角をちらつかせている鬼母でしかないのだが、それでもチビは元気に育ち、心温かいお客様に支えられ、なんとか店の切り盛りが出来て、こんな時代でも楽しくたくましく過ごしている。
私にとってそんな毎日が、「那一天」なんだろうな。

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Jan 19, 2010

どじ日記

年が明けてからなんだかバタバタとしていて、落ち着いて日記の更新ができない。有名芸能人ではないので、「今日こんなものを食べました!」と書いて写真をアップしてもしょうがないし、書きたいことが山ほどあっても、気分的にホックリしていないと書く気がしない。

元来、自分の思ったことをダラダラ文章にするのは好きだ。小学生の時に、軽い気持ちで送った新聞の投稿で採用されて、なかなか豪華な記念品が家に届いた時、『これで食べていけるかも!』と真剣に思った。

大学の「バイオメカニクス」という授業で、変わり者の先生が『自分の体験談などをレポートにしたら点数をやるぞ~!』と言った為、1年の春休みに寝袋持参で1ヵ月半、ヨーロッパを一人放浪した体験を50枚のレポートにまとめたら、約束通り「A」の成績をくださった。卒業して数年後、ある縁で先生と偶然お会いし、学生時代面と向かって話しをしたことが無かったため、こちらの顔は覚えていらっしゃらなかったが、当時先生が私のレポートに興味を示し、名前と学籍番号、出身地と親の職業までチェックしたらしく、それはしっかり覚えていてくださって、『君だったのか~!』と感動の(?)ご対面となった。授業でも度々私の話を採り上げていたらしく、知らないところで「放浪日記」が「武勇伝」になってしまっていたようだ。

紙の文章に比べ、web上ではその広がりは計り知れない。先週ここで告知したお客様から、「HPみました!」と連絡が入り、今では無事メールでのやり取りができるようになった。こんな流れも、なんだかとっても愉快で頼もしい。

親しい友人に、私の人生は「どじ」だとよく言われた。大切な時の二者択一で、何で??という方を私はいつも選ぶそうだ。今も安定した職業を捨てて、大不況の中で商売を始めるという、相変わらず「どじ」な選択をしている。だがそんな毎日は旅以上にスリリングで、文章にするには十分過ぎるくらいのネタが転がっている。

さて、次の日記のネタは、何でしょうね?

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Jan 11, 2010

気持ちの問題

初めに少々業務連絡。

先日「緑タラ菩薩」のタンカをご購入してくださいましたお客様、当店のご利用誠にありがとうございました。その後お礼のメールまでいただき、大変嬉しく思いすぐに返信したのですが、お客様の携帯でインターネットメールを拒否しているようで、こちらの返信が全てエラーとなってしまいました。他にご連絡を差し上げる方法が無く、もしブログを読んでいただけたらと思い、ここに記しました。タンカを見せに行かれたラーメン屋さんで、どんな話になったのか気になるところですが、またこちらにお寄りの際に是非お聞かせ下さい。ありがとうございました。

さて、話は変わって、今日は成人式。店の左右両斜め前に美容院があり、今朝早く両方の店から綺麗に晴れ着を身にまとい、首にはお決まりの白いフワフワを付けて、いそいそとセレモニー会場へと向かう姿を見かけた。生憎の天気だが、きっと心は晴れ晴れなんだろう。私の成人式は、朝4時から大学の部活の寒稽古に出て、疲れて寮に戻って爆睡し、夜は家庭教師のバイトに行っただけという、お祝いとは程遠い一日だった。着物を着たいとは思わなかったが、もう少し何かあっても良かったんじゃない?と思ったことはあった。が、もう過去の話。そう言えば私、結婚式も挙げていないのよね。こういう星の下に、生まれたのかもしれない。

チビの初節句も七五三もやってない......。
ごめんね、ごめんね~~♪♪

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Jan 2, 2010

破壊と創造

一日遅れましたが.....
明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

年末から年明けにかけて猛烈に忙しくて.....
商売大繁盛で忙しかった、と言うのなら格好が良いのだけれど、新商品の入荷と共に家のベッドが壊れ、それを見た瞬間『テーブルを作ろう!』といつものように突然思いつき、相変わらずそれらに振り回される夫は、渋々ながらも言われるがままに大工仕事に励み、2日がかりで画像のようなテーブルを完成させた。なかなか立派なもんでしょう?これがベッドだったなんて、言われるまで気が付かないはず!いや~、満足満足。

そんなこんなで年賀状を書く暇が無く、昨日は郵便受けの中を見て、みんなからの年賀状が嬉しい反面少々胃が痛くなったので、とりあえずここで告知しておきます。皆さん、お正月過ぎたら年賀状送るね~。

お店に来てくださるお客様、このテーブルを見て『あっ、これベッドで作ったんでしょう?』と言ったら、漏れなく粗品を差し上げます。では、皆様にとって良い一年になりますように!!

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