「老」という字は日本語ではあまりいいイメージは無いが、中国語では尊敬や親しみの意味を込めて多用される。「老板」「老公」「老婆」「老家」..... 例を挙げれば切が無い。日本の漢字も元を辿れば中国から、きっと以前は同じような意味合いがあったかもしれない。
鎌倉はいわゆる「老人」が多い。しかし皆元気で、博識で、そして優しい。夫が私の使いで郵便局やらチビを連れて公園へ行くと、優しく声を掛けてくれるのはいつもお年寄りの方。夫のヘタクソな日本語に一生懸命付き合ってくれたり、やんちゃなチビにお菓子をくれたり、これらの親切は全てお年寄りの方からで、長く生きてきた方は懐が深い。
中国語で「妻」を意味する「老婆(ラオポー)」、中国へ行けば私にも「老」の字が付く。この場合の「老」には日本語の「老人」的な意味は無いと言うが、博識で優しい「老人」と同じ「老」なら、ありがたいことだ。
そんなことを考え始めたら、「蝋梅」よりも「老梅」の方が素敵に見えてきた。
優しいおじいさんがくれた「老梅」、うちではこっちにしておこう。