先日、遥か中国の青海省に住む夫の妹さんから電話があった。外国慣れしていない夫の実家とは、こちらから電話をすることがあっても向こうからかかってくることはなく、だから何か大変な事が起きたんじゃないかと心配したが、中国のニュースで日本の新型インフルエンザが話題になっており、うちら家族を気遣って、海外に電話をかけたことがあるという友人の助けを借りながら電話をしてくれたそうだ。非常にありがたい。
ニュースというものは、とかく大袈裟に表現をする。だから1つの情報源として活用はするが、鵜呑みにしないよう心掛けている。とは言っても、一度読んで記憶に留めてしまうと、それにかかわる人や物や場所を、その情報を踏まえて見てしまうのは否定できない。これは非常に危険なことだ。
海外放浪が好きになったことの1つに、「百聞は一見にしかず」を痛感したからというものがある。初めての渡航で、それまでテレビや本で得た情報と現地で実際に見て感じたことがあまりに異なり、非常に衝撃を受けた。これは今後の私の生き方にも大きく影響し、人の噂やマスコミの情報を信用しなくなった。自分で見て、感じて、判断するまでは、ネガティブなイメージを持たないよう心掛けるようになった。しかし最近は、一昔前と違ってネットの情報も溢れ、「百聞」が「千聞」「万聞」以上になり、「一見」したような気分にさせてしまう。これは非常に恐い。
店の前を通り過ぎる人の姿にマスク姿が増えた以外は、これまでと何ら変わらない日々を送っている。「日本インフルエンザ」と代名詞が付き始めた国の「一見」はこんなものだ。最近店に閉じこもりがちなので、そろそろ「一見」しに旅立ちたいなぁ~。
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