Sep 27, 2008

コーヒー考

今日は涼しい~、むしろ寒いくらい!
こうなると、ホットのカフェオレが恋しくなる。寒い冬に、暖かいカフェでセンスのいい音楽を聴きながら、温かいカフェオレを飲みつつ本を読む。今の私の一番の「夢」かもしれない。
あと10年はムリかな....?

私の母親は、「コーヒーのお手前」などというカルチャースクールに通っていたほど、コーヒー好きだった。家には手動の「コーヒー豆挽き」があり、小さい頃はギコギコ挽くのが大好きで、豆のまま保存した方がいいのにも関わらず、家に有る全ての豆を挽いてしまい、怒られたものである。

その頃は母の入れた(たぶん)おいしいコーヒーに、たっぷり牛乳を入れた「コーヒー牛乳」が専らで、コーヒーの味など意識したことはなかった。しかし、初めての海外放浪で立ち寄ったイタリアのローマで、貧乏旅行だったため「マック」で安いハンバーガーをボソボソ食べていたら、若いお兄ちゃんが寄ってきて『終わった?じゃぁ行こう!』 ...... 『ど、どこへ?』と聞く間もなく、裏通りのお洒落なBARへ。カウンターだけの小さな店で、映画に出てきそうな粋なバーテンダーと、ちょい悪な親父達がコーヒー片手に話を弾ませていた。

お兄ちゃんが注文し運ばれてきたものは、小さい小さいコーヒーカップに凄~く濃そうなコーヒーが入ったもの。そこへたっぷりの砂糖を入れ、私に渡してくれた。彼がクイッ!っと一気に飲んだので、私も真似してクイッ!っとやると、めまいがして、その場にへたり込んだ。コーヒーを飲んでクラクラしたのは、後にも先にもこの時だけである。コーヒーの刺激が、そのまま頭の上に抜けていくような感じだった。今まで飲んでいた「お子ちゃまコーヒー牛乳」とは、当たり前だが格段に違った。

その後、またどこかへ連れて行ってくれるらしいお兄ちゃんをうまく巻いて、再び一人で貧乏旅行を始めたのだが、あの極上のコーヒーの味は忘れられず、日本に帰ってきてからも度々探してみたものの、当時(20年以上前)は「カフェ」ではなくまだ「喫茶店」の時代だっため、これが「エスプレッソ」だと知るまでに相当長い時間がかかった。

今は町に「カフェ」が溢れ、特にここ鎌倉は数え切れないほど「カフェ」が存在する。いつか時間ができたら、ゆっくり散歩をして自分のお気に入りの「カフェ」を見つけたいものだが、これも10年先になるかな?その頃はもう昆布茶だったりしてね。