Mar 3, 2009

雛あられ好き!

雛祭りに限らず、日本の伝統行事にことごとく無縁な我が家だが、近所のスーパーで野菜の激安販売をしていたため覗きに行ったところ、店内至る所に雛祭りムード満々の飾り付けがされていたため、否応無しに今日が雛祭りなんだと思い知らされた。

姉と私の2人姉妹のため、実家には祖母から贈られた7段飾りの雛人形があった。3月が近づくと、姉と競って押入れから出して飾ったものだったが、その逆に仕舞うのは非常に面倒なため、いつも姉との喧嘩の原因となっていた。成長するにつれ家族との祝い事も減り、父が単身赴任をし、母が共働きに出て、姉も私も学校が忙しく、家は寝に帰るだけの場所となっていった。そのため雛人形の存在など記憶から遠のき、長い間押入れから出されることは無かった。

高校3年生の時だったと思うが、ある日家に帰ると、和室に飾りかけの雛人形を見つけた。当時姉は短大に通っていて私との生活スタイルが異なり、普段めったに顔を合わすことが無かったが、どう考えても姉以外に飾る人は思い当たらず、しかもやりっぱなしのだらしない感じからして絶対に姉の仕業だと思い、しかし懐かしくなってやりかけの残りの作業を終えた。身体と首がバラバラになっている人形を探し当てたり、手にする刀や楽器を合わせたりなど、結構な時間を費やしたが、元来人形遊びが好きだったため、こんな作業は嫌いじゃなく、童心に返りながら楽しいひと時を過ごした。その後、掃除嫌いな姉が片付けることは無く、最後に押入れに仕舞ったのはいつものように私で、4月からは大学生になって実家を離れ、その後再び戻ることは無かったため、雛人形ともそれっきりとなった。

何年も前に、友人からの土産で「石雛」をもらったことがある。手のひらに載る小さなかわいい人形で、鎌倉への引越しやチビの悪戯から逃れるために大事に仕舞ったら、どこに仕舞ったのかわからなくなってしまった。たぶんあのダンボールかな、と目星を付けている箱があるため、せっかくだから今夜久々に探し出してみよう。

母も姉も私もいなくなった実家の雛人形は、今頃どうしているのだろうか?
父が出していたりして?
いや、それは無い..... たぶん??

posted by 天珠/曼荼羅/仏画の通販・販売 チベット専門店【蒙根】