昨日、10年ほど前にチベットを旅したことがあるというお客様がいらっしゃって、チベットを懐かしむ話の中で「バター茶」の話題が出た。そのお客様は最後までどうしても好きになれなかったそうだが、私は日本でバターは好きではなかったものの、身体は正直なもので、チベットのあの極度の乾燥のせいか、いつもグビグビ飲んでいた。今ここで出されたら、懐かしがって一口は舐めるだろうが、たぶんそこまでだろう。こんなに湿気のある鎌倉では、バターの保湿作用は無用である。
そう言えばチベットの寺院では、蝋燭ではなくバターを燃料にした「バター灯」が使われる。そのため寺院の中はバターの匂いが充満し、あっちこっちの床や壁がツルツルしている。現地では可愛い蓮の花を模った「バター灯」が多数売られているため、うちの店でも販売しようとしたところ、仲間に輸出できないと言われた。理由は分からないが、なんだかダメらしい。それ以外にも美味しい天然の塩など、個人的にも欲しい物がたくさんあるのだが、外国からの輸入には色々制約があって、一筋縄にはいかない。
「KABI」とは無縁の爽やかな今日の鎌倉。
湘南の海にでも出掛けて、浜辺でバター茶でも一杯飲んでおいで!.....
なんて夫に言ったら、きっと驚くだろうなぁ。
もちろん言わないし、家にバターも無いけどね。
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