Jul 26, 2009

夏のバランス

真夏が来たり、梅雨が舞い戻ったり、なんだか忙しい陽気の毎日で、海に行けない腹いせではないだろうが、なぜか気が付いたらビニールプールの中で、うちわを持って寝ていたチビ。昨年買ったものだが、ベッドにするにはもう小さ過ぎる。というか、ベッドとして使うものじゃないから..... 。

巷は夏休みモードに切り替わり、そこかしこに子供達が溢れ始め、小町通は夏の観光客で大盛況だ。大なり小なりのイベントが頻繁に行われる鎌倉では、あまりにその数が多過ぎて、いつどこで何をやっているのかわからない。昨日はうちの店の近くで、夕方から「何か」やっていたようで、5時半ごろから大勢の人が店の前を通り過ぎ、夜の11時頃にその群集が戻って行った。みんな同じような年代で、同じような格好をして、少々不気味だったが、いったい何の集まりだったんだろう?

子供の頃は別として、これほど長い間、日本から脱出しなかったことはない。年に数回は海外に脱出をしないと、身体と精神のバランスが崩れ初め、欲求が高まり、いつの間にかチケットを握り締めて成田に向かっている。今でも欲求は高まっているが、店の切り盛りと家事育児に忙しく、バランスを気にしている暇がない。既に開業して30年近くになる本屋さんは、「最初の5年は辛抱だよ!」と言うし、支店を何店舗も持つ大成功の美容院オーナーは、「10年は頑張らなきゃ!」と言うし、私が脱出できるのはいつになることやら。

ただ、鎌倉はこれまで未知の場所だったため、そこで知り合う人々や、店に来て下さるお客さまとの交流が、旅先で知り合う人々との交流と似ていて、何だかとってもおもしろい。何の繋がりもなく、0から築き上げていく人間関係は大変だが、発見の連続で魅力がある。それに、たまに手伝いに行くお店では、部活の後輩のような年下の子達とやんややんやと騒ぎ、学生時代のような気分が味わえる。この辺りできっと、旅に出られない精神のバランスを、調整しているのかもしれない。

一日中鬼嫁にブツブツ言われ、2歳のチビにこき使われ、道行く人は異国の言葉で、..... 可哀想な夫は、悠々自適な生活をしていたチベットが、さぞ懐かしいだろうに。まっ、今更遅いけど.... 。

さて、今日も頑張りますかね!

posted by 天珠/曼荼羅/仏画の通販・販売 チベット専門店【蒙根】