Jul 22, 2009

母バカ

イベントが終わって、いつもよりしつこい頭痛が続き、ようやく回復したと思ったらチビが風邪を引き、眠れない夜が二晩続きと、健康のありがたさを思い知らされた1週間だった。せっかく入荷したチベット音楽CDもHPにアップできず、店の切り盛りが精一杯の毎日だったが、まぁ、焦らず、コツコツやるしかない。

最近チビがお気に入りの、行きつけの「安価コンビニ」があって、毎晩のように通っている。車で10分位のところのため、私が店から戻るや否や、玄関まで走ってきて『GOね!GOね!』とつぶらな瞳で見つめてくる。そうなると母バカはイヤとは言えず、疲れてヘトヘトになっていても、車を走らせてしまう。

先日いつもいるレジの男性従業員の方が、チビのお菓子にレジ済みのシールを貼ってくれた後、『うちの子も生きていればあれぐらいかな~なんて思ってね。』とポツリと言った。生まれて2ヶ月あまりで亡くなってしまったそうで、それからは奥さんともうまくいかなくなり、辛い日々を過ごされたそうだ。後ろにレジを待っているお客さまもいたため、とっさに気の利いた言葉が見つからず、『まだまだ、これからですよ。』と言うのが精一杯だったが、帰りの車の中で、無邪気にお菓子を食べているチビを見ながら、少し考えた。

子を亡くす親の悲しみは、想像に難くなく、いや、きっと想像以上のものだろう。夜中のチビの熱と咳で、オロオロしてしまう母バカには、恐くて想像すらできない。だからこの方に、陳腐な言葉でお茶を濁すようなことをしたくなかったのだが、気の利いた言葉も時には、誰かを救う手助けになる。だから何か言いたかった。

まだまだチビのこの店への熱が冷めていないため、しばらく通うことになるだろう。今度会ったら何て言おうか?何て言われたら、少しはうれしくなるのかな?チビの看病疲れが残る寝不足のボヤけた頭で、今、そんなことを考えている。