Jun 21, 2010

酿皮的季節



ジメジメと鬱陶しい日々が続くので、気分転換にブログのデザインを変えてみた。MyColorの紫をふんだんに盛り込んでみたら、なんだか楽しくなってきた!

机の前に座って着々とこなす事務仕事に比べれば、店の切り盛りはスリルがあって面白いが、いつまで経っても終わりが無いため気が休まらない。とは言ってもいい加減な性格のため、気になって眠れない.....などということは全く無いが、久々に仕事ではない旅に出たい。駅で寝たり、怪しい店の怪しいご飯に舌鼓を打ったり、道に迷った先の家でご飯をご馳走になったあげくに泊めてもらったりと、ハチャメチャやっていた頃の旅が懐かしい。

私が海外放浪に目覚めた頃は、まだまだ学生の海外個人旅行の走りの頃だったため、観光地以外の場所でバックパックを背負いながら地図を片手に歩く日本人などはあまり見かけず、偶然出会えばお互いの情報交換で話しが弾んでおもしろかった。しかし今では、どこへ行ってもどこからか日本語が聞こえてきて、異国情緒を味わいに来たのになんだかとっても残念で、まぁお互い様ではあるのだけれど、チョッピリつまらなくなった。

今日本で人気の「具入りラー油」。以前から中国では大人気の商品で、私も中国の旅でその味を知り、自分への土産にいつも持ち帰っていたのだが、アメリカの同時多発テロ以降、液体の機内持ち込みが厳しくなり、しかも瓶詰めのこの「具入りラー油」は預け入れ荷物に入れることができず、つまりは日本に持って帰れない、と言うことで空港で没収されてしまったことがある。現地では50円以下で手に入るこのラー油も、日本だと400円以上もするため、なかなか買う気になれない。世界が身近になったように見えて、むしろ壁が厚くなったように感じた瞬間だった。

雨が上がって日が差してきたため、外は一層蒸し暑くなり、道行く人の雨傘が日傘に早変わりをしていた。蒸し暑くなればなるほど、ラー油をめ~いっぱい効かせた「酿皮」が食べたくなる。籠の鳥の今は、味の想い出に浸りながら気分だけでも旅をしてみよう。
ムリだ~!!!

posted by 天珠/曼荼羅/仏画の通販・販売 チベット専門店【蒙根】

Jun 1, 2010

KABIないバター

早いもので今年も6月、恐怖の「KABI」の時期がやってきた。以前このブログに書いたのだが、乾燥地帯の大草原からやって来た夫は、日本に来て初めて「カビ」を見た。多湿の鎌倉では、油断をすると日本人の私でさえ気が狂いそうになるくらい、次から次へとカビが出現する。日本に住んで3年目になる夫は、すっかり「KABI」の撃退方法を覚え、暇を見つけてはセッセセッセと革靴やコートを外へ干している。よしよし、よく覚えたものだ。

昨日、10年ほど前にチベットを旅したことがあるというお客様がいらっしゃって、チベットを懐かしむ話の中で「バター茶」の話題が出た。そのお客様は最後までどうしても好きになれなかったそうだが、私は日本でバターは好きではなかったものの、身体は正直なもので、チベットのあの極度の乾燥のせいか、いつもグビグビ飲んでいた。今ここで出されたら、懐かしがって一口は舐めるだろうが、たぶんそこまでだろう。こんなに湿気のある鎌倉では、バターの保湿作用は無用である。

そう言えばチベットの寺院では、蝋燭ではなくバターを燃料にした「バター灯」が使われる。そのため寺院の中はバターの匂いが充満し、あっちこっちの床や壁がツルツルしている。現地では可愛い蓮の花を模った「バター灯」が多数売られているため、うちの店でも販売しようとしたところ、仲間に輸出できないと言われた。理由は分からないが、なんだかダメらしい。それ以外にも美味しい天然の塩など、個人的にも欲しい物がたくさんあるのだが、外国からの輸入には色々制約があって、一筋縄にはいかない。

「KABI」とは無縁の爽やかな今日の鎌倉。
湘南の海にでも出掛けて、浜辺でバター茶でも一杯飲んでおいで!.....
なんて夫に言ったら、きっと驚くだろうなぁ。
もちろん言わないし、家にバターも無いけどね。

posted by 天珠/曼荼羅/仏画の通販・販売 チベット専門店【蒙根】