Feb 16, 2010

進級

毎日寒くて、雨も冷たくて、時折みぞれなんか混じって、更には雪にもなったりして、これでは店で閑古鳥が鳴くのもしょうがない、と気持ちを切り替えてセッセセッセと確定申告の書類を作成していた。モンゴルとチベットの草原で気ままな仕事をしてきた夫には、日本の税システムは毛頭理解できないようで、営業後に書類をかき集め、本を読んだりネットで調べたりと、必死になってやっている私の姿を見て、『うちらは役所のために仕事をしているんじゃない!』とブチブチ文句を言っていたが、そんな論説を相手にしていたらちっとも仕事が進まないので、背中でブロックして一人ムシムシ仕事に励んでいた。

ようやく稼いだお金で税金を払うのはもちろん愉快なことではないが、確定申告の書類を作っていると、その一年間の歩みが見られて面白い。領収証を見れば、あぁ、こんなことがあったなぁと思い出し、売上表を見れば、その時のお客様の顔が思い浮かび、仕訳日記帳はまさに「日記帳」だ。そして決算書で月別の売り上げが出てくると、まるで自分の成績表を見るようにワクワクする。『日本は大丈夫って言うからチベットの仕事を辞めて来たのに、日本は貧しいじゃないか!』と夫はよく言うが、100年に一度の大不況を予想できていたら、とっくに経済ジャーナリストになっていましたよ!と言い返したくなるのだが、意味の無い喧嘩をするのは面倒なので、いつも背中でブロックしている。それでも雨風しのげて、お腹も満たされているんだから、いいじゃないの、ねぇ?

さて、書類も全て整って、後は提出するばかりとなった確定申告。これを出して控えをもらい、全てをファイルに綴じた時、私にとって新たな一年が始まる。今年の「日記帳」にはどんなことを記していけるのかな?「成績表」で赤点をもらわないように、今年も一年頑張らなくては!

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