Feb 23, 2010

メープルと滝とオリンピック

テレビでは連日オリンピックが放映されていて、国民のほとんどが自分が日本人であることを改めて自覚している今日この頃、フィギアスケートの男子フリーが特番で放映されていた時、ようやく仕事を終えて帰路につき、ちょうど高橋選手の演技が見られる時間に家に辿り着きそうだったので、スケートファンでもオリンピックファンでもないが少々楽しみにしていたら、リビングでチビがテレビの前のソファを陣取り、他チャンネルの「風の谷のナウシカ」を見ていた。ナウシカなんて、この先きっと何十回も再放映されるんだから、せめて4年に1度のオリンピックくらい見せてよ!と一応言ってみたが、もちろん全く聞く耳は持たず、オウムが大暴走するシーンを見ながら『ママ、見て!虫よ!怖いね~。』と言って喜んでいた。あ~、バンクーバーは遠し。

バンクーバーではないが、以前トロントに行ったことがある。世の中で一番好きな香りである「メープルシロップ」の原産国であるため、滞在中毎日地元のカフェでパンケーキとメープルシロップを堪能し、カナダの大自然にも身を委ね、身も心も胃袋も満たされた充実した旅路だった。が、唯一がっかりしたのが、トロントのクライマックスとも言えるナイアガラの滝だ。テレビの映像などで、度々水しぶきをあげながらダイナミックに流れ落ちる姿を目にしていたせいか、実際に訪れて見てみると「ちっちゃい」。滝よりも上の位置に展望台があるせいか、眼下に静かに流れ落ちていくだけで、あの迫力が全く伝わってこない。ブリュッセルの小便小僧やシンガポールのマーライオンではないが、私の中のがっかり世界遺産登録となってしまった。もっと下から見上げるような展望台にすれば良いのにね。

さて鎌倉は、極寒の先週と違ってポカポカ陽気の一日で、気候が穏やかだとなんだか心も穏やかになる。色んな意味で遠いバンクーバーに思いを馳せながら、近くのスーパーで買った安いメープルシロップを食パンにつけ、トロントの滝を惜しみつつ食べるのも少々乙なものかもね。

頑張れニッポン!

posted by 天珠/曼荼羅/仏画の通販・販売 チベット専門店【蒙根】